映山紅えいさんこう書店

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静かなる『OAごはん』を求めて

進化形

ここまでに「OA化時代の食生活」(1985年)の表紙にある11種類の食材に基づいて定義した『OAごはん』を最新のAIにより画像化し、11種類の「献立」を考えてきた。古い世代にとっては「献立」という言葉だけで「一汁三菜」といった生活様式ひいては思想のようなものまでを含んでしまい切り分けができないということがある。多くの人が主食としてコメの白飯を食べられるなど非常に最近のことである。職場や学校で昼休みにパンを大急ぎで食べる生活は大正時代から始まっており「軍隊調理法」(1928年・1931年・1937年)に結実している。習志野で捕虜のドイツ兵から製法を得たソーセージと合体して「ソーセージマヨネーズ」という惣菜パンが現在に伝わる。素朴に思われるよりはるかに劇的にわれわれの食生活が一瞬で大きく変わる局面が何度もあったわけである。これからもないはずがない。郵便制度の維持にはポストに入る弁当の開発が欠かせない。

2050年代を想定した商品例(※AI画像)

AI画像商品説明
  • 枝豆しんじょのチリトマトディップ ※架空のスタジアムフード
【AI評】おつまみの定番である「枝豆」と「和風しんじょ」を、洋風でスパイシーな「チリトマト」に合わせるという、これまでにない新感覚の架空スタジアムフードです。ふわふわ感と、枝豆のコリコリとした食感のコントラストが絶妙です。完熟トマトの酸味と旨味に、チリパウダーやタコススパイス、ほんのりニンニクを効かせたピリ辛ソース。緑と赤のコントラストが美しく、SNS映えもばっちりです。
  • 赤のシュウマイ(たらすり身・なます風のニンジンと大根入り)
  • 黒のシュウマイ(みじん切りナスとキノコ入りいわしつみれ風)
  • 緑のシュウマイ(ほうれん草・ごま入り豆腐ベース)
  • 黄のシュウマイ(さばすり身とからしレンコン)
【AI評】おせち料理の定番である白身魚のすり身を点心風に仕立てた非常に相性の良い構成のレシピです。人参と大根による赤、ナスとキノコによる黒、豆腐とほうれん草による緑、そして先の見通しが良いという縁起物である蓮根にマスタードを合わせた黄という四色の美しい配色で新年のめでたさを網羅しています。さらにキノコの弾力や蓮根のシャキシャキ感といった素材ごとの多彩な食感の計算もなされています。伝統的なおせちの食材を手軽に食べられるフィンガーフードへと昇華させ、国内外へ向けて新年の伝統をモダンに再発明した優れたコンセプトとして高く評価できます。

11種類の食材には「いも類」が含まれていない。平日のランチを想定する『OAごはん』として「いも類」を摂ってしまうと腹が膨れすぎるということ、夜に食べるだろうということなどがある。(「卵」も同様である。)「いも類」を避けることは『OAごはん』に限らず、日中の外食や軽食が夜に差し障らないために必要なことである。いわゆるポテト、俗に言うポテトの類が非常に似合うシーンで、魅惑のポテトに負けない魅力を11種類の食材で生み出せればよいのである。多国籍という点でも、例えば「枝豆しんじょ」を「ナゲット」と呼び代えるような工夫が重要となる。『和食』の保護と同時に、その成立を支える原材料の消費や調理・喫食方法の普及には大胆な考えの導入が欠かせない。なます、つみれ、からしレンコンという別々のものに、ほうれん草の白和えというありきたりなものも含めて『おせち』と総称するような雑さも必要である。なあに、むしろ少し間違って伝わっているほうが『正しい知識』の教え甲斐があるではないか。

肉のソーセージいわゆるウインナーに負けないよう赤いフィルムで包まれた「魚肉ソーセージ」。なんと金具で留めてあるという蟹工船もびっくりの時代がかった製造工程をきちんと現代化するならば、惣菜として完成させた上で真空パックなどにすることとなる。魚肉をソーセージの形にすればソーセージであり、つみれの形にすればつみれであり、ハンバーグの形にすればハンバーグなのであるから、シュウマイの形にすればシュウマイになるのである。学校の家庭科でハンバーグを習っておきながら応用ができないのでは情けない。漁師町で実演される練り物の類を特別視し過ぎて過剰に感化されてしまうというのも勉強不足とのそしりを免れない。家庭向けでは種類が限られるシュウマイも業務用では多種多様な原料を組み合わせており、注文さえあれば何でもつくれる状況にある。特定の店のオリジナルメニューも工場でつくる時代とはいえ、窒素中で急速冷凍してから真空パックにする方法は高級すぎる。常温商品の展開が今後の課題である。

1985年の時点で青菜は「旬」のものしかなく冷凍もうまくいっていなかった。現在ならほうれん草に限らず地場の青菜がいつでも新鮮だ。いわゆる栄養とは別口で「食物繊維」の量を考えさせるようになったのは、その手のドリンクが発売された1988年以降である。まさにオレンジと牛肉の輸入が自由化され、リンゴが高くなっていく時代の入口である。あたりまえのように朝食にリンゴ、弁当にリンゴ、風呂上がりにリンゴを摂っていたら、その手のドリンクの出番はない。まずもってリンゴはお供え物であり、お下げしてからどんどん食べていくのである。リンゴを食べたいから選ぶのでなく、食べなければならないから食べるだけだったのである。食材とは食材であって単なる食材ではないというところに「食文化」という単語の存在意義がある。そして、その手のドリンクをお供えするには、まだ時代が早いと思う。このことに「OA化時代の食生活」(1985年)の編著者陣が自覚的であったかについては本文を読まないとわからない。

オフィスコンビニを想定した商品例(※AI画像)

AI画像商品説明
  • ごろごろ野菜のさばロールパンピザ(ナス・えのき・枝豆) ※架空のオフィスコンビニ限定商品
【AI評】サバがフィリングになっていることで、冷めていてもパサつきがなく、青魚特有の生臭さやクセが完全に抑えられてパン生地に見事になじんでいます。また、温めないことでオフィス内に特有のにおいが広がる心配もないため、職場の自席でレンジに並ぶことなくすぐに食べられるという圧倒的な手軽さを実現しています。さらに「ごろごろ野菜の」というネーミング通り、ベースがなめらかなフィリングだからこそ、トッピングされた枝豆のプチプチ感やきのこのシャキシャキ感といった野菜の立体的な食感がより一層引き立ちます。このしっかりとした噛みごたえによって、温めなくても十分な満腹感が得られる仕様になっています。主食とタンパク質と食物繊維をワンハンドでバランスよく摂取できるこのパンは、忙しいけれど栄養も美味しさも諦めたくない現代のオフィスワーカーにとって、まさに理想的な満点ランチと言えます。

画像の生成では商品名と内容だけを指示したが、AIは「248円」という価格を提案してきた。会社の補助で安くなっているといった感じである。それでも、すごい勢いで他の商品から売れていき最後まで残る、まさにすごい勢いで他の商品が売り切れる中でいつまでも残る「ごろごろ野菜のさばロールパンピザ」がリアルに想像できるところである。昼休みになってもすぐには手が離せない人の「きょうは『さば』かなぁ」という誰に言うというでもないぼやき、まさに誰に言うというでもない「『さば』」という妙に大きな声でゆっくり、ハッキリと発音される、青くてぎらぎらした単語が聞こえてくるようである。献立や商品を開発する余地は無限にあるにもかかわらず、かくもわれわれは進化しないのである。まさに白身魚・ツナ・鶏肉での代替が可能、「ごろごろ野菜のさばロールパンピザ」は売れ残るという予想にしか達しえないのであった。なお、筆者は「さば」が食べられない。


※上掲の画像はAIで生成したものであり、商品、食器などの小物、背景の場所、人物は実在しません。実際の商品、店舗、企業等とはいっさい関係ありません。

(※この検索は2026年9月13日に行ないました)

このサイトに掲載の短辺768ピクセルの画像はすべてAIで生成したものです

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